足の長さだけで2m!?史上最大の鳥
どうです、このスタイル。美しいでしょう?なにせ足の長さだけで2mはあるんですから。
ワタクシ、ニュージーランドでは、陸でいちばん大きい動物でしたのよ。美しく、そして無敵。それがワタクシ。
だから翼も捨ててしまいましたわ。だって必要ありませんもの。敵から走ってにげることもなく、ワタクシは優雅に木の葉を食べているだけでよかったのですわ。いい時代でした。
でも人間どもがやってきて、肉ほしさにワタクシたちを狩っていった。それもおそろしい方法で!
ワタクシは歯がないので、石を飲みこんで胃の中で植物をすりつぶしていたの。それを見た人間が、熱く焼いた石を用意して、ワタクシに飲ませたのよ!
このうらみ……、忘れませんわよ!
<こうすりゃよかった>
石を飲みこむ前に、熱いかどうか確認すべきでしたわ……。
石を飲んで絶滅した「ジャイアントモア」
ニュージーランドにはコウモリ以外のほ乳類がいなかったため、天敵がいない環境で多くの飛べない鳥が進化した。モアのなかまはその代表で、中でも最大のジャイアントモアは知られる限りもっとも背の高い鳥だった。体重も230kgに達し、まさに無敵の存在だったが、9~10世紀に人間がやってくると、その大量の肉を目的に狩られるようになり、絶滅してしまった。