加盟店との訴訟やトラブルが起きているかどうかは、加盟店の増減や裁判の数である程度わかるということで、開示が義務付けられたものだ。

 しかし、同法律でも本部が提示する「売り上げ予測」などの加盟店への勧誘については特に規制は設けられていない。

「FC事業の活力をそぐ」という理由で、当時、業界が反対したからだといわれている。

 しかも、FCのうちこの法律の対象になるのは、コンビになどの「小売」と、ファミレスなどの「飲食業」のFCに限られ、最近、増えている美容院や塾など「サービス業」のFCは適用対象になっていない。

 こうしたこともあって、FC訴訟を担当する弁護士によると、加盟店がFC本部の行為を裁判で問おうと訴訟を起こしても、和解した場合を除けば、判決が出た訴訟のうちの多くは、本部側が勝訴しているのだという。

加盟金狙いだけの悪質業者
FC健全化法制定の議論を

 FC本部と加盟店の間は、本部(事業者)が加盟店(事業者)に販売権を与える事業者同士の契約関係で成り立つ。

 だがこうした事情もあって、多くの場合は、加盟店は本部の言うことに従わざるを得ない契約内容に縛られ、その契約書があるがために、訴訟でも不利な結果を強いられているのが実態のようだ。

 最近はそうした本部の立場上の有利さを悪用して、いい加減なFC本部を立ち上げ、加盟金をだまし取ろうとする会社も業界に紛れ込んできているという。

 これら悪質なFCの被害に遭った加盟店オーナーから相談を受けた弁護士によると、最近でもこんなケースがあったという。

 エステを展開するあるFCの本部から勧誘を受けたというが、契約前に示された売り上げ予想は、実際に開業した後の売り上げの5倍の数字だった。

「『絶対にもうかる』と繰り返し、『お客はひっきりなしに来る。とにかくやってみたらわかる』『我々本部が完全バックアップする』と、強引に加盟を迫られた」という 。

 しかし、加盟金を払い開業したものの、売り上げは低迷し、本部からも支援は全くないまま、数ヵ月で店を閉めた。