今回のパナと車載用電池事業を統合することも、2017年12月に両社で合意していた協業の可能性の検討を統合という形で一気に具現化させたものだ。

 パナとしても米テスラへの車載用電池の供給が不安定な要素もあり、テスラ依存を弱める一方、トヨタとの連携をより強めることで世界の車載用電池の安定供給への方向を強めることができる。

 車載用電池は、電池のコスト削減や走行距離を延ばす高容量化、リサイクル対応などが大きな課題となっている。

 今回のトヨタとパナの電池事業の統合・合弁化は、これらの課題を解決するため、両社の強みや、経営資源・リソースを結集して取り組むことになる。その供給先も電動化の仲間づくりが進む日本連合各社やホンダなども含めて広げていく構えである。

トヨタとパナの
これまでの取り組み

 トヨタとパナは、1996年に電池の製造合弁子会社「パナソニックEVエナジー(現プライムアースEVエナジー)」を通じてHV向けの電池をプリウスなどに搭載してきた。一方でパナは、米EVベンチャーのテスラとの合弁で米国ネバダ州に車載用電池工場「ギガファクトリー」を2014年から立ち上げて供給している。

 だが、テスラは量産EVモデルの生産が立ち遅れるなど、不安定な状況にあり、パナとしてもテスラとの協業には、将来に懸念を感じる状況にある。

 パナは、この米工場と日本国内に3工場、中国の大連に車載用電池工場があり、トヨタとの合弁新会社設立で日本国内と中国・大連工場は新会社工場に移管することになる。

 特に、中国では中国政府の「NEV規制(新エネルギー車規制)」が今年からスタートしたことや、中国現地の車載用電池メーカーであるCATLやBYDが生産能力の拡大を計画しており、パナにとってはこうした事情への対応策ともいえる。

 トヨタは、昨年12月に「2020年代~2030年までの電動車普及に向けたチャレンジ」を発表している。