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「祭り」ふたたび? 筆者撮影

 2018年末に100億円をばらまいたPayPayが、第2弾となるキャンペーンを発表しました。2月12日よりふたたび100億円の還元が始まります。世間を騒がせたPayPay祭りが、もう一度起きるのでしょうか。

■ヤフー史上最速で400万人を達成

 2月4日にPayPayは発表会を開き、第2弾の100億円キャンペーンを発表しました。ここで公開されたのが、サービス開始からの4ヵ月で累計登録者数が400万人を突破したというデータです。

 PayPayはヤフーとソフトバンクの合弁会社。この速さはヤフーの数あるサービスの中でも最速とのことで、PayPayは登録者数の伸びをグラフで公開しました。同業他社が詳細に分析してくることが予想される中、相当の自信があるようです。

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PayPayの累計登録者数(ソフトバンクの決算会見で公開された資料より)

 PayPayの登録者が最も伸びたのが、12月4日から13日まで世間を賑わせた100億円キャンペーンです。この10日間、毎日20〜30万人のユーザーが増え、250万人程度が増加。グラフはマンガのような急角度を描いています。

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現実がフィクションを超えたかのようなグラフが出現

 キャンペーン前後の様子にも注目です。10月5日に始まったPayPayは、1ヵ月以上かけて約10万人を獲得するものの、しばらくは鳴かず飛ばずだったことが分かります。

 変化が起きるのは11月22日。この日、PayPayは100億円キャンペーンを発表し、実際のキャンペーンが始まる12月4日まで、PayPayを知った人たちが続々と登録を始めています。この期間には5000円のチャージで1000円相当がもらえる特典もありました。

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急上昇の前後にも地味な増加ポイントがある

 12月13日の100億円キャンペーン終了後、勢いは弱まるものの、登録者はキャンペーン前と同程度のペースで伸び、1月末までに約100万人が登録。累計で400万人に達したことがうかがえます。

 100億円キャンペーンで、PayPayの認知度も大きく上昇しました。PayPayというサービス名には「ソフトバンク」や「ヤフー」などなじみのある言葉が入っていないにも関わらず、LINEや楽天とみられるライバルを上回ったのは驚異的です。

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PayPayの自社調査では認知度で他社をごぼう抜きに

■「PayPayは当然赤字」でも投資を継続

 PayPayに出資するソフトバンクとヤフーはなぜここまで本気なのでしょうか。PayPayへの投資額は「100億円」にとどまらず、システム開発や店舗開拓、プロモーションなど多額に及んでいます。

 ソフトバンクの決算会見で宮内謙社長は「PayPayは当然赤字」としつつ「ソフトバンクとヤフーに大きく貢献する事業だ」とも語っています。ヤフーは4月にTポイントからPayPayに移行することを発表したように、ソフトバンクグループ全体のポイント基盤にすることをねらっているようです。

 そのためには、登録者数が400万人ではまだまだ足りないことは明らかです。第2弾キャンペーンは1回あたり還元額の上限が1000円になったこともあり、第1弾のような爆発的な伸びにはならないとしても、早期に1000万人を目指したいところです。

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第2弾キャンペーンは1回あたりの還元額が上限1000円に

 PayPayが第2弾でねらうのはコンビニやタクシーといった日常的な利用の促進です。こうした分野ではQRコード決済だけでなく発行枚数が7000万枚を超えるSuicaなどと競合することになります。

 PayPayが例に挙げる「飲み会での割り勘」利用も、LINEアプリをそのまま使える「LINE Pay」に比べてPayPayは不利です。割り勘の金額は自分で計算する必要があり、送金されたお金を銀行口座に出す機能はまだ存在しないなど、いろいろと追いついていません。

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PayPayが活用例として挙げる「割り勘」

 ソフトバンクによれば、今後のPayPayはQRコード決済だけでなく、さまざまなサービスを展開する準備があるとのこと。第2弾のキャンペーンを合わせて、最速で400万人登録を達成した勢いを持続できるかどうかが鍵になりそうです。