英国の欧州連合(EU)離脱まで1カ月余りとなり、テリーザ・メイ首相の離脱合意案への支持獲得に向けた取り組みが大詰めを迎えている。メイ氏は12日、離脱協定案の修正についてEUと交渉する猶予を認めるよう議員らに求めた。EUと合意した離脱協定案は先月、200票以上の大差で英議会に否決された。3月29日の離脱期限が迫るなか、メイ氏は他のEU首脳に協定案の一部修正を求めているが、EU側は現在のところ拒否している。交渉が行き詰まるなか、メイ氏は経済的混乱が必至である合意なし離脱が現実味を帯びることで、英議員もEU側も微修正した協定案を認めざるを得なくなることに期待している。運命の分かれ道は、3月21日に予定されている次のEU首脳会議(サミット)に訪れるかもしれない。この会議で首脳らが新たな協定案に合意できる可能性はある。しかし、たとえそうなったとしても、英議員らにとって新協定案を批准する期間はわずか数日しかない。