死亡事故が発生した個室サウナ店を調べる警視庁の捜査員死亡事故が発生した個室サウナ店を調べる警視庁の捜査員 Photo:JIJI

赤坂の高級会員制サウナで起きた火災死亡事故は、全国のサウナーたちを震撼させました。実は海外でも、同様の「閉じ込め事故」が発生しています。一見オシャレで高級に見える施設でも、命を預けるにはあまりに危険なサウナが存在するのです。入店前にチェックするだけで危険を回避できるポイントを紹介します。(ノンフィクションライター 窪田順生)

赤坂だけじゃない
悲劇は海外でも

 年の瀬にサウナーのみなさんを震え上がらせるような悲惨な事故が起きた。

「大人の隠れ家」をうたう高級会員制サウナ「サウナタイガー」で火災が発生して、夫婦がサウナ内に閉じ込められて亡くなったのである。

 報道によれば、タオルで包んだサウナストーンで窓を叩き割ろうとしたのではないかという痕跡や、非常ベルを押したり、火災探知機を発動させたりした痕跡もあったという。夫婦にはまだ幼い子どもがいたそうなので、最後の力を振り絞って、脱出を試みたというのは容易に想像できる。

 夫婦の無念さを想像するだけで、胸が締め付けられるという人も多いだろうが、一方で「こんな危険なサウナには絶対に行きたくない」と恐ろしくなった人もいらっしゃるはずだ。

 実はこのサウナ施設、非常ベルに2年間電源が入れられていなかったという報道もあり、安全管理体制に問題があったのではないかという指摘が寄せられているのだ。

 そこでサウナ愛好家の皆さんが気になるのは「こういうヤバいサウナを避けるにはどうすればいいのか」ということではないか。