ボルトン氏はハノイでの米朝協議に備え、2月23日から韓国を訪問する予定だった。急きょ取りやめベネズエラ情勢に集中すると外電は伝えた。

 ペンス副大統領も25日、コロンビアの首都ボコダで、グアイド氏と会った。

 中南米は、「米国の裏庭」とされ、多くの国は米国と政治的にも経済的にも深く結びついてきた。そうした地域で、「反米」を掲げるマドゥロ政権は、米国は「喉に刺さったとげ」である。

 トランプ政権は、ベネズエラを転覆する千載一遇のチャンスと見ているからだろう。

 だが政治が混迷するなか、ベネズエラは猛烈なインフレが人々の暮らしを破壊し、1日に約5000人が国境を越えコロンビアやエクアドルに流出しているといわれている。

 グアイド議長は国際社会に人道支援を要請。米軍の輸送機がコロンビアに大量の援助物資を輸送し、国境を開くことを求めている。

 これに対し、ベネズエラ政府は「人道上の問題はない」と主張、国境を開けば米国の軍事介入を招く、と警戒する。

「人道の危機」には、様々な見方がある。

 2017年11月、ベネズエラを調査した国連人権部門の独立専門家アルフレッド・デ・サヤス弁護士は「不満や物不足はあるがベネズエラの状況は人道危機に当らない」と結論づけた。

 その後、インフレは勢いを増しているが、食糧などは配給券が配られており、戦火にさらされたシリアやイラクなどの状況とは全く違う。

 見方が分かれるなかで、米軍が「人道支援」を名目に、ベネズエラ国内に“侵攻”する可能性はないのか。

過去にはCIAが
反チャベスクーデターを画策

 米国には“前科”がある。

 カリブ海を挟んでフロリダ半島の対岸にあるベネズエラは、サウジアラビアをも上回る世界最大の石油埋蔵量を誇る南米の産油国。長く親米政権が続き民主主義も定着していた。

 だが一方で、貧富の差は激しく、裕福な暮らしをする白人層とヒスパニックなどの下層に分断され、石油の恩恵は多くの人には届かなかった。