【自分モードを失う原因[4]】アウトプットが足りない
最も多くの人がぶつかるのがこの壁だろう。
現代は、情報のインプットだけなら、いくらでも増やすことができる。前述のニュースアプリやSNSはもちろんだが、読書や習い事、研修、セミナーなどに参加している人もいるだろう。
しかし、そこで学んだことを外部化する機会がないため、いつまで経っても「その人なりの視点」が生まれてこない。学びを他者に伝えたり、展示・発表したりする場が欠落しているのだ。
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以上、今回は人が「自分らしい思考」を失う4つの原因を見てきた。
裏を返せば、この4つのつまずきをそれぞれ取り除きさえすれば、人間は自ずと「自分らしい思考」ができるようになるということだ。そのための思考法こそが、妄想→知覚→組替→表現の4ステップからなる「ビジョン思考」なのである。
株式会社BIOTOPE代表/チーフ・ストラテジック・デザイナー。大学院大学至善館准教授/京都造形芸術大学創造学習センター客員教授。東京大学法学部卒業、イリノイ工科大学デザイン研究科(Master of Design Methods)修了。P&Gマーケティング部で「ファブリーズ」「レノア」などのヒット商品を担当後、「ジレット」のブランドマネージャーを務める。その後、ソニーに入社。同クリエイティブセンターにて全社の新規事業創出プログラム立ち上げなどに携わる。ソニー退社後、戦略デザインファーム「BIOTOPE」を起業。BtoC消費財のブランドデザインやハイテクR&Dのコンセプトデザイン、サービスデザインプロジェクトが得意領域。山本山、ぺんてる、NHKエデュケーショナル、クックパッド、NTTドコモ、東急電鉄、日本サッカー協会、ALEなど、バラエティ豊かな企業・組織のイノベーション支援を行っており、個人のビジョンを駆動力にした創造の方法論にも詳しい。著書に『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』(クロスメディア・パブリッシング)がある。