主力の医療事業の再編にも着手する。主に診療科別で5分野に分けていたが、4月以降内視鏡と治療機器の2分野に再編。治療機器分野の拠点は世界最大市場の米国とし、米国からグローバルな意思決定をする。世界で初めて胃カメラを実用化したオリンパスは消化器内視鏡では世界シェア7割と強いが、処置具や外科用消耗品はまだまだ弱く、これらを強化する。

 さらに、「物言う株主」として知られる米バリューアクト・キャピタル幹部を取締役として受け入れる(バリューアクトのコンサルタント兼エグゼクティブアドバイザーを務める米医療機器会社元幹部を取締役として受け入れることも2月に発表)。6月開催予定の定時株主総会を経て正式に決まる。

 社長交代は共に60代のバトンリレーで、新鮮味はない。市場は、社長交代“以外”の発表に反応したとみて間違いないだろう。

 オリンパスの事業構成は、医療、科学(顕微鏡など)、映像(主にデジタルカメラ)の三本柱から成る。かつて存在感があった映像事業は衰退の一途をたどり、科学は堅調なものの地味。もはや、医療一本の“専業メーカー”といっても過言ではないレベルだ(下図)。1月11日の発表をもって、「オリンパスは腹をくくって医療事業に本格的にシフトする」と捉えた投資家は少なくない。