投資用マンションかどうかに気を付けよう

 比較的築浅の賃貸マンションに住んでいた30代の飯田ご夫妻。

 お子さんが増えたため、この年代の中古マンションを購入して住みはじめたところ、思わぬトラブルに巻き込まれてしまいました。壁や床が薄く周囲の騒音に悩まされるだけでなく、やんちゃな2人の息子さんの生活音が周りに迷惑をかけると、頭を悩ませています。「息子たちに『走っちゃダメ!』と注意ばかりしている毎日に、疲れてきました……」と漏らす飯田さん。

 この年代の投資や投機用マンションには、ワンルームマンションなど比較的狭いものが多いですが、たまたまファミリータイプの投資マンションにあたってしまったようです。

 1980年代の中古マンションを購入する場合は、その中古マンションの建築の背景は投資や投機なのか、ヴィンテージなのか、などを見極めることが重要です。

日下部 理絵(くさかべ・りえ)
マンショントレンド評論家・マンション管理士
大学在学中の2001年に実施された第1回マンション管理士・管理業務主任者試験に合格。マンション管理会社勤務を経て、マンションの総合コンサルタント事務所「オフィス・日下部」を設立。女性ならではの視点で、マンション管理組合の相談や顧問業務にあたる。また、数多くの調査を通じて、中古マンションの実態に精通する。テレビ・ラジオなどのメディアや、講演会・セミナーでも活躍中。
主な著書等に、『マイホームは価値ある中古マンションを買いなさい!』(ダイヤモンド社)、『負動産マンションを富動産に変えるプロ技』(小学館)、『マンション管理と修繕 最強ガイド2019』(東洋経済新報社)などがある。