「新耐震基準」か「旧耐震基準」かを確認することが重要
1986年12月からは急激な地価高騰を伴うバブル経済に突入したことを受け、億ションや10億円を超えるスーパー億ションも登場した時代です。
さらにバブル経済を背景として、投資や投機用のマンションも多く誕生しました。
この投資や投機用マンションは、住むためではなく価格が上昇したらいずれ売る(転売目的)の購入が主でした。そのため、壁や床が薄いなど極力無駄を省いた設計がなされたり、管理員がいない、修繕積立金が月額1000円など管理費等の設定が極端に低いなどの問題があるマンションが多く見られるため、注意が必要です。
この年代のマンション購入をする場合は、「新耐震基準」「旧耐震基準」なのかを確認することが重要です。
新耐震基準かどうかは、建物が完成した竣工年ではなく、「建築確認済証(確認通知書/副本)」の交付日が1981年6月1日以降かどうかで判断できます。
建物を建てる前には、市区町村に建築確認申請を行い「建築基準法などの法律に違反していないか」のチェックを受けます。基準を満たすと建築確認済証が交付されるという手順となっています。
マンションは、完成まで一定期間がかかるため、1982年に完成したマンションであっても、交付日が1981年5月31日以前の可能性もあります。不動産会社や行政機関(建築確認台帳記載事項証明書)で必ず確認をしましょう。
先ほど申し上げた通り、この年代の「投資・投機マンション」には注意が必要です。
現代の賃貸・投資マンションは、「確実に家賃を得る」という視点に変わっているため、賃貸・投資マンションでも、立地や仕様など分譲マンションと差がないような物件も多く存在します。
その意識のまま「分譲マンションも賃貸・投資マンションも変わらない」と思って購入すると、間違った選択をしてしまうのです。