ドナルド・トランプ米大統領は4日、中米移民の北上を阻止するためメキシコ国境を直ちに閉鎖するとしていた構えを解いた一方、同国から輸入する自動車に関税を課す可能性があることを明らかにした。トランプ氏はホワイトハウスで記者団に、不法移民と禁止薬物の越境を阻止するメキシコの対策は不十分だと指摘。メキシコから輸入する自動車に関税を課し、それでも事態が改善しなければ国境を閉鎖すると語った。ただ、メキシコに1年の猶予を与える意向も示した。記者団に「メキシコには1年の警告期間を与え、薬物(の流れ)がおおむね止まらない場合は(車に)関税を課す」とし、「それでも止まらなければ国境を閉鎖する」と話した。共和、民主両党の議員や業界団体は、国境閉鎖は経済の痛手になるとしてトランプ氏に反対している。政権は国境を閉鎖した場合でも一部の国境通過を認める方針を示唆していた。