オフロード走破性を前面に
他社と商品性の違いを明確化
新型RAV4の商品カタログをめくると、最初の8ページがオフロード走行を紹介している。これぞ、このクルマの商品コンセプトそのものである。そのオフロード性能を富士山麓でじっくりと試した。
時計の針を少し戻すと、初代RAV4が誕生したのが1994年。テレビCMではタレントの木村拓哉さんを採用し、若者に対する新しいクルマの遊び方を提案した。開発コンセプトは、アウトドアと都会派ユースとして、キャッチコピーは「見て、乗って楽しいスモールSUV」だった。
2000年登場の第二世代は、「21世紀をリードする都会派SUV」として北米を中心とした世界市場におけるSUVシフトを強く意識した。こうした初代と第二世代を、トヨタでは「スペシャリティカー」と位置付けていた。
続く第三世代は「量販SUV」として登場。当時BRICsと呼ばれた経済新興国へ自動車需要が大きくシフトするなかで、RAV4の商品性が大きく変化した時期だ。第四世代でも世界市場におけるSUV需要を見据えた上で、より乗用車に近い感覚で乗れる“カーライク”なSUVとなった。