日産の2000年3月期と2018年3月期を比較
売上高はどれぐらい伸びたのか

 2018年3月期と2000年3月期の比較もしておこう。約20年に及ぶゴーン日産の成績表である。

 売上高はおよそ倍増である。売上高営業利益率も改善。近年はやや低迷しているものの、10%超をマークしトヨタやホンダを上回る年度もあった(2004年3月期の11.1%が最高値)。ゴーン日産での赤字は、リーマンショックの影響を受けた2009年3月期の1回のみ。無配も1回だけである。

 決算書に計上する販売台数は、合弁会社などによる販売を含める世界販売台数に比べて減少する。それでも241.5万台から432.8万台に増加。同期間における伸び率でいえば、トヨタ73%増に対して日産79%増である。

 注目すべきは、会社の利益の蓄積を示す「利益剰余金」だ。いわゆる、内部留保である。会計制度の変更で厳密には一致しないが、2000年3月期の「連結剰余金」と比較してみよう。

 日産の2018年3月期の利益剰余金は4兆9087億円。2000年3月期の連結剰余金2373億円の赤字からのスタートを思えば、ゴーン氏の経営手腕はこの数字に示されているといっても過言ではない。経常利益が営業利益を上回るようになって久しいように、財務力が強い企業を実現してきたともいえるだろう。

財務力が強くなった日産で
20年間変わらなかったもの

 2000年6月以降は、経営トップ(社長-会長兼社長-会長)として日産に君臨したゴーン氏。2005年にはルノーの社長兼最高経営責任者(その後、会長兼最高経営責任者)に就任する。

 世界の自動車業界で最も成功した提携関係と評価される“ルノー・日産連合”を率いてきた同氏は、16年12月に三菱自動車の会長も兼務。2社連合を3社連合へと発展させ、トヨタや独・フォルクスワーゲンと肩を並べる企業連合を実現。その功績は、素直に評価すべきだろう。