おかげさまで商品は売れるのですが、想定以上の売れ行きになっていることで、現場でいくつか問題が同時に発生しています。

 まず、数が足りない。キャパシティの問題ではなく、システムの問題です。うちは商品部が企画から生産数まですべて決定しているのですが、売り切るために今までは保守的な数字を見積もってきていました。在庫が出にくいのはよいのですが、現場からは「あればもっと売れる」という声も強くなってきました。そこで、前年データを重視して、販売動向から生産数を見積もり、さらに複数部署の意見を反映する仕組みを試行しています。

 もう一つは、物流倉庫の問題です。ワークマンの商品は、季節商品はあるものの、それほど流行り廃りがなく、翌年にも店に並べられる。そのため、実質的な「在庫」はほとんどありませんし、セールもやりません。

 ただ、工場から納品する倉庫の空きが足りなくなってきています。生産はできていても、適正な数の商品をタイムリーに持ってこられなくなっているのが最大の課題。17年に新(物流)センターを建てたときは、「これであと10年は持つ」と言っていたのにもう足りない(笑)。ですので、現在は現センターのインフラ整備と、新たな物流センターの準備も視野に入れています。

価格を下げることを考えている。増税分の2%は企業努力で吸収する

――価格競争で苦戦しているアパレル企業も多い。ワークマンプラスの出店は、客単価の引き上げも狙いの一つにあるのでしょうか。

 弊社の企業使命に「低価格で生活者の可処分所得をふやします」というものがあります。その考え方が昔から社内で浸透しているので、むしろ価格を下げることばかり考えています。ワークマンは内税価格なのですが、次の消費増税でも価格は変えず、増税分の2%は企業努力で吸収します。

――消費増税による景気の悪化で、消費が落ち込むこむことも予想されます。

 そのときは値上げではなく、値下げをすると思います。お客様の可処分所得が下がっているのですから、少しでも安くしなくては。

――かつてユニクロが「デフレの象徴」でした。次はワークマンでしょうか。

 そうなるかもしれませんね。