(1)言いたいことは会議の中でぶつける。

 そして、出した結論は全員の案であるという共通認識を持つ。

(2)会議では全員が対等な立場で発言する。

 開催者は、より意見が出しやすい場づくりをする。

(3)人の意見に相乗りはしない。

 1人ひとりが自分の意見を事前に紙に書き同時に発表するなどして、明確な意思を表明する。

(4)制限時間内で真剣に議論し、決め切る。

 最終意思決定者を最初に選び、決めきれない場合はその人が決める。

(5)「正解」を求める議論はしない。

 未来には常に不確実性が伴い完全な正解はない。議論すべきは「存在しない正解」ではなく、「決定したものを正解にするために全員が覚悟を決めて実行できる戦略」である。

(6)会議の型を守り、継続していく。

全員経営者マインドセット
吉田行宏さんの著書
『全員経営者マインドセット』
「全社共通課題(型)会議」「弁証法的会議」について詳しくはこちらで解説している

 会議の参加者全員の「マインドセット」や「戦略思考力」を上げるには、ある程度の時間がかかる。会議を通して育成を行うという視点も持ち、数年先を見据えて、根気よく型を守って続けることも必要。

 自社の会議に課題を感じている人がいたら、ぜひ会議の形式や、会議の中身について考えてみてほしい。この会議が身についてくると、会議でのアウトプットの質も上がり、1人ひとりの成長が促される。成果を実感するまでに多少の時間は必要になるが、繰り返し行うことで、確かな手応えが感じられるようになるはずだ。

 組織力の強化を図るには、組織を構成する1人ひとりの成長が欠かせない。この連載で紹介した「MSマトリクス」を自社の現状把握や目標設定に役立てながら、「全社共通課題(型)会議」「弁証法的会議」の実践によって、個々の力を伸ばし、自社の組織をより強固なものに育てていただきたい。

 次回は連載の最終回として、実際に「MSマトリクス」や「弁証法的会議」を組織強化に取り入れた事例を紹介したい。個人や組織の成長を促す施策によって、どのような変化が現れるのか、より具体的にイメージしていただけるだろう。

(アイランドクレア代表取締役 吉田行宏)