アスクルと筆頭株主のヤフーの対立が泥沼化している。24日には、ヤフーと第2位株主のプラスが議決権を行使。両社で6割の反対で、8月2日のアスクル株主総会では、岩田彰一郎社長の退任は避けられなくなった。ソフトバンク子会社ヤフーの真の狙いは何か。渦中の岩田社長が激白した。(ダイヤモンド編集部 村井令二)
SB・ヤフーのECに
アスクルの物流は魅力
――ヤフーとの対立が泥沼化しています。アスクルのBtoCの電子商取引(EC、eコマース)「ロハコ」をめぐって両社に何が起きているのか。
ヤフーとの提携契約には、「イコールパートナー」の関係が明文化されています。
具体的には(1)アスクルの独立性を守るため、アスクルの取締役の選任議案は、アスクルの指名・報酬委員会で決定する、(2)ヤフーの出資比率は維持、買い増しや希薄化は認めない、(3)この契約に違反があった場合は、株式の「売り渡し請求権」が発生する――といったように、対等な関係を維持するため細かな規定まで明記しているのが特徴です。