脇役扱いされてきた「エンジン」の重要性を見直す「CASEの幻想 エンジンの逆襲」特集の第1回。自動車メーカーの次世代の主軸となるパワートレイン(エンジンでつくられた回転力を車輪に伝える装置類の総称)の特徴や開発秘話をお届けする。トップバッターは、搭載車である日産自動車「ノート」を50年ぶりの首位へと導いたパワートレイン「e-POWER」だ。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)
2040年でも主役の座は明け渡さない
新車の8割に「エンジン」搭載
自動車業界でCASE(Connected〈接続〉、Autonomous〈自動運転〉、Shared〈共有〉、Electrification〈電動化〉の頭文字)に話題をさらわれ、脇役扱いされていた「エンジン」の逆襲が始まった。2040年でも車の8割にはエンジンが搭載されているとみられており、電気自動車(EV)に主役の座を明け渡すことはなさそうだ。
自動車メーカーのシェア争奪戦にとっても、車の環境負荷を減らすためにも、エンジンの重要性が見直されている。技術者らにエンジンの可能性を聞いた。