N国党の
肝心要の政策はどうなのか

 N国党の資金源については、不透明であるとか、外国勢力から資金提供を受けているのではないかといった話がまことしやかに流れているようであるが、彼らの選挙資金は借入金を中心に調達されているようであり、その明細もしっかりと公開されているようだ。ただし、借入金ということは返済をしなければならない。

 どうやらその返済に政党交付金を充てようという話のようで、こうなってくると、N国党は何のために選挙に出て、当選したのか訳が分からなくなってくる。そうしたことを踏まえて、N国党のやっていることは、「政党交付金商法だ」と揶揄(やゆ)する声まで聞こえてくる始末。

 だったら、肝心要の政策はどうなのか、そんなことは言わせないほどにしっかりしているのかと言うと、NHK問題というシングルイシューについて問題提起はしているものの、具体的な政策といえるものは、現段階ではNHKスクランブル放送の実現を目指すことぐらいしか見当たらない。

「受信料を払わなくていいようにすること」を目指している点についても、N国党のサイトには記載されているが、具体的にどのように実現するのか、そもそも受信料制度自体をどうするのか、公共放送と民放という放送の二元体制をどうするのかといった根本的な論点については触れられていない。

 放送政策を党の政策の「一丁目一番地」として掲げて活動する政党や政治勢力があること自体は否定されるべきものではないし、その主張の内容が個別具体的であるのであればなおさらである。しかし、N国党についてはそれがないか、少なくとも不明確である。

 また、N国党公認で今回の参院選で当選したのは立花孝志代表のみである。議員1人では会派を組むこともできず、国会活動は制限される(それでも質問主意書を活用して積極的な活動を始めていた山本太郎元参院議員のような例もあるが…。会派を組むことの意味、メリットについては、維新の党と民主党の統一会派を例に説明した拙稿「統一会派の先に本当に新党があるのか?―会派と政党の違いの整理から見てみると」を参照されたい)。

 そこで、衆参の無所属議員にN国党への入党や会派への参加を呼びかけることになったのはご承知の通り。