「分離プラン」の導入により、ドコモ、au、ソフトバンクの主要キャリアでは端末購入にともなって、月々の料金を安くする方法が消滅したが、いわゆる“サブブランド”であるUQ mobile、Y!mobileについては端末購入で月額料金を割り引く、従来型プランがまだ継続して提供されている。2年契約こそ前提になるものの、今なら端末代はゼロ、またはかなり安く、かつ月額数百円台で3GBのデータ通信と5分または10分までの国内通話が定額になるプランに加入できるという、大変オトクな状況が発生している。

正田連載
UQ mobile、Y!mobileで特価提供の機会が多い「HUAWEI P20 lite」。1年前のモデルながら、今でも十分通用する性能を持つ

サブブランドも10月以降は分離プラン導入予定も
現時点では端末購入による月々の割引がまだ残っている

 料金が安くなる仕組みをおさらいすると、分離型ではない従来型プランの場合、端末を購入すると製品ごとに設定された金額が最大24ヵ月に渡って料金が割り引かる。

 その仕組みのまま、端末代金を一括で払うと割引だけが残り、月々の支払額が減る。さらに端末代金も型落ちなどの理由で大幅に値引きされていたらどうなるか。契約時の端末代金への支払額が抑えられる上に、月々の支払額も大幅に安くなる。

 こうした割引は、ドコモ「月々サポート」、au「毎月割」、ソフトバンク「月月割」といった3大キャリアではおなじみだったが、すでに3社とも新規で申し込むことができなくなっている。しかし、UQ mobile、Y!mobileではまだ可能なのだ。

今ならUQとワイモバが最初の1年間は月額数百円から使える

 では、実際のケースで見てみたい。UQ mobileでファーウェイ「HUAWEI 20 lite」を購入と同時に加入した場合だ。UQの端末購入による割引の名称は「マンスリー割」で、HUAWEI P20 liteの場合は毎月1296円(8月21日現在)の24回分となる。つまり、通常よりも24ヵ月間は月1296円安く利用できる。

 最大3GBのデータ通信と1回5分以内の国内通話が定額の「おしゃべりプランS」は最初の1年は税抜月1980円。それにユニバーサルサービス料の3円と消費税8%を足して2142円となる。マンスリー割があれば1296円を引くので月々の支払いはわずか846円となる。消費税が10%になったら885円。1年を過ぎると税抜で月1000円高くなるが、それでも1985円だ。

 さらに複数回線の割引もあり、2回線目以降は500円引かれて8%税込で306円、10%税込でも335円、12ヵ月を過ぎたら1435円と、家族で加入すると非常に低コストで回線を維持できることになる。

 この仕組みはY!mobileでも同様で、「月額割引」という名称となり、通話定額が1回5分から1回10分に変わるくらいで、あとはほぼ同等。HUAWEI P20 liteはY!mobileでも扱っており、同機の月額割引はやはり1296円(8月21日現在)。 Y!mobileの「スマホプランS」なら複数回線の割引も含めて同じ計算となり、単独なら月885円から、2回線目以降なら月335円から利用可能だ。

 しかも、例にあげたHUAWEI P20 liteは、ネット上などで店を探せば一括0円で販売という例がまだ残っている。加入時に端末価格をほとんど払わずに、月額費用だけ安くすることができるわけだ。

人気機種も特価! ただし、最新機種には注意

 端末価格が安く、月々の料金への割引も大きい機種の筆頭はHUAWEI P20 liteだが、1年前のモデルということもあって、新製品のHUAWEI P30 liteの発売で終息に向かいつつあるようだ。ただ、UQ mobileとY!mobileでは「iPhone 6s」、UQなら「HUAWEI nova lite 3」や「OPPO R17 Neo」などもある。これらの機種も一括0円やそれに近い金額で販売されることが多く、かつ月々の割引も大きめで、回線目当てという人には最適だ。

 特にUQ mobileのiPhone 6s(32GB)の場合、マンスリー割は2052円なので、一括払いで購入していれば月々の支払いはさらに安くなる。HUAWEI P20 liteほどは販売条件は良くないが、非常に安値で販売されることも多いので探してみるのもよいだろう。

 iPhone 6sの特価はY!mobileも行なわれているが、Y!mobileの場合は、iPhoneで契約するとSIMの差し替えに制限が出てくることもあるため、回線契約だけ活かそうと考えている場合や、最初からSIMの差し替えを想定している場合は、実際に利用できるかどうかを確認しておいたほうがいい。

 また、最新機種も一括0円で提供されることも多くなっている。発売されたばかりのHUAWEI P30 liteでも一括0円という告知を目にしたが、注意しなければならないのはUQ mobileではマンスリー割が216円、ワイモバイルでは月額割引が540円(8月21日現在)と少ないこと。HUAWEI P20 liteなどに比べて月々の支払いが多くなる。

11
UQ mobileならGalaxy A30も一括0円を見かけるが、マンスリー割が少ないのでHUAWEI P20 liteのような好条件ではない。ただし、端末としてはおサイフケータイ&防水に対応するのが魅力的

 このままでも十分コストパフォーマンスに優れているが、場合によってはマンスリー割の大きな機種で回線契約し、別途端末を調達したほうがトータルで割安になる可能性もある。おサイフケータイと防水に対応した「Galaxy A30」もHUAWEI P30 liteと同様に新機種ながらオトクな価格をよく見かけるが、マンスリー割が少ないのは共通だ。

価格の安さではキャリアショップではなく、併売店
ただし、有料コンテンツ契約など条件には注意が必要

 実際に好条件で回線契約をする場所だが、事業者の看板を背負ったキャリアショップや大手家電量販店では表立って大幅な特価を示すことは少なく、複数キャリアを扱う併売店ではTwitterなどで特価情報をアピールしていることがある。

 また、さまざまな事情から、実際に相談に訪れた客に限って好条件を示してくれるショップもあるので、電話での問い合わせや地道なお店まわりが必要になるかもしれない。

 契約の条件として有料コンテンツや料金プランの制限があるかもしれないが、最近の併売店では、必要な有料オプションやコンテンツ加入期間や解約可能日や方法などをわかりやすく記載した紙を添付するなどして、損得の計算がしやすくなっている。かかる費用と特価条件を計算して条件に合うか検討してほしい。また、特価条件があまり良くなくても、最初から有料オプションなどの条件が緩い店もあるので、うまく店選びをしてほしい。

 店選びの際にチェックしてほしいのは、ウェブサイト上の販売で「アウトレット」などとして、一括販売金額を非常に低く提示している場合だ。こうした販売では月々の割引がなく、しかも、通常の違約金とは別の違約金が設定されている場合もある。これでは割引なしで購入したときと比べても、オトクとは言いにくいことがあるので注意したい。

こうした手法はいつまで有効かはお店次第?
程よいところでの決断が必要かもしれない

 今回紹介したような料金プランや割引制度がいつまで提供されるかということだが、販売店、通信事業者、そして政府の方針次第ということなる。料金プランはすぐには変動しないが、マンスリー割や月額割引の額、端末の販売価格は明日にはガラっと変わってしまう恐れがあり、過去にもそういう例がある。

 前述の“月数百円で維持できる”ことにしても、マンスリー割または月額割引の金額に依存しているため、変わってしまえば激安で維持することはできなくなる。月末や制度の終了が近づけば駆け込み需要をかき集めるために、条件がさらに良くなるケースもある一方で、端末の品切れや希望のカラーが選べないという事態も起こりかねない。情報を集めつつ、適当なところで決断して加入するのがよさそうだ。