【バロンズ】ソフトバンクグループは今が買い時Photo:Reuters

ウィーワーク親会社のIPO延期などにより
ソフトバンクグループの株価が下落

 投資家はソフトバンクグループ(SFTBY)で列車の脱線事故が起きていると確信しているかのようだ。傘下のベンチャーファンド、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(総出資額は1030億ドル)の問題が圧力となり、同社の株価は今年7月下旬から20%下落している。現実の問題が存在するとはいえ、今回の株価急落によって割安な株価がさらに割安となっている。

 本誌は、同社を取り上げた最近の記事の中で、同社は基本的に上場企業の持ち分、直接所有する事業、ビジョン・ファンド(既に設立されたビジョン・ファンド1の他に現在設立準備中のビジョン・ファンド2がある)という3種類の資産を持つ持ち株会社だと説明した。

 この記事の執筆時点では、同社の株価はサムオブザパーツ(SOTP)分析に基づく資産価値に対して約49%のディスカウントとなっていた。その後、複数の要因、とはいえ主にビジョン・ファンドの投資先であるウィーカンパニー(シェアオフィス大手ウィーワークの親会社)の新規株式公開(IPO)先送りによって、ディスカウント幅は約10%ポイント拡大している。9月20日の引け後のソフトバンクグループの時価総額は約900億ドルで、今年7月の約1000億ドルから目減りした。