中国の「死活」問題、鍵はデジタル経済Photo:Reuters

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 中国にとってテクノロジー分野でリーダーシップを握るかは、存亡に関わる問題だ。

 世界第2位の経済大国・中国は多額の債務、急速な高齢化、最大の貿易相手国である米国との貿易摩擦激化など、多くの問題を抱えている。それでも楽観できるのは、国に活力があり、起業家精神にあふれるIT部門を擁しているからだ。

 国際通貨基金(IMF)による最近の調査で、この成長けん引役が近年いかに重要になったか、そして、その勢いを維持することが中国の将来にとって重要かが浮き彫りになった。

 技術革新はどの経済国にとっても重要だが、生産性の高い中国のIT部門が今後担う重要性は並外れている。イデオロギー的な要素などが一因で、中国政府が近年、多くの重要な改革に失敗してきたためだ。そうした改革は、IT部門以外の経済分野で生産性を押し上げたり、成長を維持したりすることができる。

 意味ある金利改革は宙に浮いた状態だ。国有企業改革では、当初は非効率な国営部門の縮小を狙っていたが、現在はそのてこ入れが中心だ。シャドーバンキング(影の銀行)の取り締まりでは、有効な代替機関を提供せず、民間の資金調達が妨げられた。