ドイツの検察当局は24日、2015年に発覚したディーゼル車の排ガス不正問題を巡り、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のヘルベルト・ディース最高経営責任者(CEO)らを起訴したと発表した。起訴されたのはディース氏のほか、ハンス・ディーター・ペッチュ会長とマルティン・ウィンターコルン前CEO。VWが本社を構えるドイツ・ヴォルフスブルク近郊のブラウンシュバイクの検察当局は、経営陣が株価維持を狙って不正問題に関する情報を投資家に知られないようにしていたと指摘している。不正問題からの立ち直りを目指すVWにとって、ディース氏の起訴は特に大きな痛手となる。米国当局は2015年9月、VWが10年近くにわたりディーゼル車の排ガス試験で不正をしていたことを公表した。これを受け、VWの株価はほぼ半減した。さらに制裁金や補償などによるVWの支払いは約300億ドル(約3兆2000万円)に上った。