特集「新学閥 早慶・東大・一橋・名門高校」(全19回)の第7回はインタビュー編。大学、高校で過ごした学生時代の思い出や、その後の卒業生同士のつながりを、卒業から何年たっても大切にする人は財界にも多い。そんなOBたちに母校への溢れる愛を語ってもらった。(「週刊ダイヤモンド」2019年7月13日号を基に再編集。肩書や数字は当時のもの)
【早稲田大学OB】
村上太一 ・リブセンス社長
「高田馬場の“雑草感”共有する最高の仲間」
起業のきっかけをくれた授業を何とか存続できないか、との思いに応えてくれたのが、早稲田同窓の起業家仲間です。起業家養成講座(詳細は特集第2回「『慶應』学閥絶対王者に異変、群れない『早稲田』の起業家OBは結束」参照)を一緒にやるようになって6年ほどたちますが、自分の会社が上場するなどのうれしいときも、会社がトラブルで苦しい局面に置かれたときも、1年に1度は必ず顔を合わせます。何でも信頼して話せるし、お互い良い刺激を与え合って成長を目指せる集団です。仕事の上でも何かと協力し合います。
群れないことを美徳とする早稲田OBですが、それでも高田馬場で薄いビールを飲み、駅前ロータリーで肩を組んで歌った“雑草感”のような空気を共有しています。変なものでも受け入れる、自由な選択を尊重するおおらかさが早稲田にはありますよね。残念ながら早稲田OBで起業をする人の比率は、全体の人数から考えると慶應や東大に負けている。起業って楽しいよ、チャンスはたくさんあるよ、と後輩には伝え続けたい。そして、自分が授業や先輩からもらった良い刺激を、これからも同様に後輩に返し続けていきたいと考えています。(談)