記者が抱えていたミッションは、「名車とは何か」の条件を自分なりに見つけること。21日から、週刊ダイヤモンドとダイヤモンド・オンライン用に、「未来に残したい名車」「復活してほしい名車」のウェブアンケート(詳細は後述)を開始しており、アンケート作成者として一定の答えを用意しておきたかったのだ。

 実はアンケート作成前、記者は某自動車広報マンたちに参考意見を求めた。だが、「名車の条件は人それぞれ。答えはない」とにべもない。それでも食い下がって話し合うと、一般読者向けアンケートということもあって、「異性にモテる」「映画やテレビドラマに登場」「遊びに行くのに便利」といった、やや目線の低い名車の条件が浮かび上がってきた。

美しいクルマ、超小さいクルマ、お化け屋敷?

 繰り返すが、記者は自動車業界のど素人だ。現在マイカーはなく、過去に乗っていたクルマ4台はいずれも中古。はっきりいってクルマにあまりこだわりはないし、そもそもクルマの何たるかをよく分かっていない。

 そんな記者に見初められても嬉しくない(逆に見初められなくても気にしない)と思うが、足を棒にして東京モーターショーを回り、目に焼き付いた車種をあえて言いたい。

 まずは東京ビッグサイト南展示棟で公開の、独ダイムラー社のメルセデス・ベンツのショーカー「Vision EQS」。流線型のデザインの美しさにハッとした。

「名車」とは?超素人記者が初めての東京モーターショーで考えてみた独メルセデス・ベンツ「Vision EQS」。「現代的ラグジュアリーは無駄を減らして本質部分を残すこと」だそう Photo by Masataka Tsuchimoto