ソニー、最高益でも消えない「プレステ新型移行期」のトラウマ【決算報19秋】ソニー第2四半期決算を説明する十時裕樹CFO(写真中) Photo by Masataka Tsuchimoto

ソニーの2020年3月期第2四半期決算は好調な半導体や映画がけん引し、第2四半期として過去最高の営業利益を3年連続で更新した。会見ではさらなる高みへのドライバーとなる次世代ゲーム機「プレイステーション5」など、エンタメ事業に関心が集まった。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

スパイダーマンに泣き、スパイダーマンに笑う

 ソニーの2020年第2四半期決算が30日発表され、売上高4兆0479億円、営業利益5098億円、純利益3400億円。前年同期比で売上高、純利益はわずかに下がったものの、営業利益は3年連続で過去最高を更新した。

 スマートフォン付属カメラの多眼化、イメージセンサーの大判化を背景に、イメージング&センシング・ソリューション(旧半導体)事業が絶好調だ。前年同期比売上高847億円、営業利益488億円増。十時裕樹CFO(最高財務責任者)は「1~2年のリードタイムがあるスマホ開発メーカーとのコミュニケーションの中で、トレンドを見通した」と話し、かねて検討していた長崎テクノロジーセンターにおける増設棟の建設決定(投資額約1000億円)を明らかにした。