豊田章男自工会会長の強い意を受けて、東京モーターショー2019は大胆に“変える”ことに工夫を凝らした。折しも来年夏に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることで会場の東京ビッグサイトの使用が制限されたこともあり、その有明エリアに加えて、お台場エリアにも分散拡大し、両会場を結ぶオープンロードをモビリティパークとして無料開放した。

 青海エリアのメガウェブの「フューチャー・エキスポ」では、近未来の日本の移動や暮らしを体感でき、CASEによって変化するモビリティ、MaaS(次世代移動サービス)が何たるかを垣間みることができる。

 つまり、「OPEN FUTURE」をコンセプト・テーマとし、「クルマ・バイク本来の楽しさ」と「未来のモビリティ社会」を来場者に感じてもらう新たなモーターショーと位置づけたのだ。海外メーカーがベンツやルノーなどわずか4社5ブランドの出展にとどまった分を自動車業界以外のオールインダストリー参加へと窓口を広げたのが特徴だ。

 では、今回の東京モーターショーは、果たして成功したといえるのか。

東京モーターショーが衰退する一方
東京オートサロンが盛況なのはなぜか

 まだ数日を残して開催中だが、プレスデーの2日間と一般公開してからも会場を回った筆者としては「変わったが、全てを見るには散漫的になるし、各会場の動線などが不十分。どこの何を見たいのか絞らないと」が率直な感想だ。

 確かに今回の東京モーターショーは、主催者の自工会の会長・豊田章男氏の意向が強く反映された。豊田章男氏自身もトヨタのプレスブリーフィングで「今回、このトヨタブースには来年発売されるクルマは1つもありません」と言いきったように、トヨタのブースはオープン・フューチャーのテーマに沿ったコンセプトモデルが占めた。