ローマ教皇フランシスコは25日、カトリックの総本山バチカンにあるサンピエトロ大聖堂のバルコニーで、クリスマス恒例のメッセージを読み上げた。教皇は「安心な生活を求めて母国を出ざるをえない」人々のために祈りを捧げ、彼らは世界中で「無関心の壁」に突き当たっていると述べた。「不正義が彼らに砂漠や海を旅させ、そこを墓場にしている。不正義が、非人道的な難民収容所で彼らに、言語道断の搾取や、あらゆる形の隷属を強い、暴力や残酷な仕打ちにあわせている」(教皇)。教皇は難民や移民への支援を教皇として最も重要な任務の1つに掲げており、2016年には、当時、大統領選の候補として移民の母国送還と国境の壁の建設を主張したドナルド・トランプ米大統領について「キリスト教徒らしくない」と述べた。また同年、ギリシャのレスボス島の移民キャンプを訪れた際には、3組のシリア人家族をバチカンの難民として受け入れるためローマに連れ帰った。
ローマ教皇、移民のために祈り 「無関心の壁」と指摘
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