晩杯屋本店
東京・武蔵小山の晩杯屋本店  Photo by Hiroyuki Oya

 2009年に1号店をオープンし、17年に丸亀製麺を運営するトリドールホールディングスに買収されて以降、出店を加速。今は47店舗まで増えた。「22年までに20店出店。26年の目標は200店」と、運営会社アクティブソースの池本圭社長は力を込める。

 創業時からのこだわりは、「一人でも入りやすい気軽な店。一皿は1.5人前」と池本社長。安さの秘密の一つは仕入れだ。

 毎朝、東京・豊洲市場に出向き、なじみの仲卸が売り余らせた魚介類を中心に買い付ける。食材を確保してから料理を考えることもあるため、メニューは月に20品は入れ替わる。「以前食べておいしかった料理がない」と客に嘆かれることも珍しくない。

食事
酒2杯と食事4品を注文しても1450円 Photo by H.O.

 食材の原価率は30~59%だといい、「売れ筋を並べると、原価率が高い順になる」と池本社長は苦笑いする。理想の客単価はドリンク3杯、食事3品の1200~1400円だが、1100円前後で推移しているそうだ。

 店舗運営もユニークだ。取り皿はなく、泥酔客を入店拒否することもある。そして、従業員に売り上げのノルマはない。入店客に声を掛けられるより先に「いらっしゃいませ」を言う、空いたグラスを見つけたら「お代わりいかがですか」と声掛けする、刺し身のクオリティー――この三つが従業員の評価指標だという。