オフィス街で当たり前になったランチタイムの屋台村。キッチンカーはランチ難民の救世主として、出店が急増している。特集「外食の王様」の8皿目では、キッチンカーが稼げる場所ランキングをお届けするとともに、キッチンカーとはどんなビジネスモデルなのかに迫る。
キッチンカーは都内で3000台超え
10年で台数は倍増した
東京・恵比寿駅から徒歩10分の高層ビル前。平日のランチタイムになるとキッチンカーがやって来る。この日はタコライスの専門店。正午に近づくと、常連の女性客が次々と訪れ、列を作っていく。
「ドラマに登場していたのを見て、かっこいいなと思って」
スタッフの女性に尋ねると、キッチンカーで働き始めた理由をこう話してくれた。早朝に店舗のキッチンで仕込みを3時間した後、自分で運転して出店場所まで向かうのだそうだ。
高層ビル前の広場や街中の空きスペースに出店するキッチンカー(フードトラックと呼ぶ場合もある)が急増中だ。東京都だけでもこの10年で台数は倍近くに増え、3000台を超えた(下図参照)。