論理・戦略に基づくアプローチに限界を感じた人たちのあいだで、「知覚」「感性」「直感」が見直されつつある。そんななか刊行され、各氏がこぞって大絶賛するのが、『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』という書籍だ。

現役の美術教師でもある著者が、中高生向けの「美術」の授業をベースに、「自分だけのものの見方」で世界を見つめ、「自分なりの答え」を生み出し、それによって「新たな問い」を生み出すという「アート思考」のプロセスをわかりやすく解説している。700人超の中高生たちを熱狂させ、大人たちもいま最優先で受けたい授業とは――?

20世紀アーティストに学ぶ「無性に惹かれるアウトプット」を生み出す方法Photo: Adobe Stock

実際のところ、
「何」を描いた作品なのか?

前回はワシリー・カンディンスキーというアーティストが1913年に発表した《コンポジションⅦ》という作品を参考にしながら、これを「鑑賞」するための方法について解説してきました。

※参考記事
感想は?と聞かれて「うわ、どうしよう…」“自分なりの答え”を見つける2つの問い
https://diamond.jp/articles/-/230293

Vassily Kandinsky, 1913 - Composition 7.jpgBy Wassily Kandinsky, Public Domain, Link

「ごちゃごちゃとしていて、なんだかよくわからない」という印象で終わりそうな絵も、「アウトプット鑑賞」と「2つの問いかけ」を組み合わせると、いろいろなものが見えてくるということが実感いただけたはずです。

ところで、作者であるカンディンスキーは、実際のところ「なに」を描こうとしたのでしょうか?
みなさんはどう思いますか?