「あまりに甘すぎる」とアクティビスト
株主総会で経営陣の刷新を提案へ

 三陽商会は2期連続で営業キャッシュフローがマイナスとなり、お友達人事に興じている余裕など全くないはずだ。

 今年2月には、株主であるRMBキャピタルから身売り提案まで受けていた。RMBが身売りを迫った背景には、三陽の取引関係に三井物産があることも大きかったのだろう。

 実際、三陽商会も三井物産に救済を頼み込んだとみられる。しかし、「人を送ることは断られ、資本投入もなし。その代わりに物産から紹介されたのが大江氏だったようだ」と、前出の幹部は語る。

 RMBキャピタルは水面下で三陽と交渉を続けていた。しかし、提案は受け入れられなかった。

 業を煮やしたのか、RMBキャピタルは決算発表の同日、経営陣の入れ替えを求め、委任状争奪戦を宣言した。同社の細水政和パートナーは、「中山社長が副社長降格しつつも取締役として残留するという中途半端な責任のとり方は、あまりに甘すぎる現状認識」と断じる。

 RMBは外部からの経営者招聘の提案として、マッキンゼー出身の小森哲郎氏などを挙げ、「アパレル不況に加えコロナ不況という未曾有の危機に際し、(1)これまでの経営陣(中山氏)の責任を明確化せずに過去を引きずった経営体制を継続するか、(2)外部から招聘した社長(小森氏)を筆頭に大幅に刷新した経営体制にするか、を問いたい」と話す。

 三陽商会の定時株主総会は5月末。すべては株主の手にゆだねられることになりそうだ。

【訂正】記事初出時より以下のように修正しました。3ページ目3段落目:社内取締役→社外取締役、3ページ目11段落目:2月→4月(2020年4月17日12:10 ダイヤモンド編集部)