NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』第3話より。藤吉郎が「父の敵」と語る城戸小左衛門は実在する人物? (C)NHKNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』第3話より。藤吉郎(右)が「父の敵」と語る城戸小左衛門(左)は実在する人物? (C)NHK

歴史はエンターテインメント!かしまし歴史チャンネルへようこそ。今年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』主役は、豊臣秀吉(演:池松壮亮)の弟である、豊臣秀長(演:仲野太賀)。今回は大河ドラマの第3話に関連して、秀吉・秀長兄弟をいじめ、二人が「父の敵(かたき)」と恨んだ槍の名手、城戸小左衛門は本当に実在した人物だったのか?について解説します。(かしまし歴史チャンネル/川合章子)

秀吉の因縁の相手・城戸小左衛門は実在した?

 大河ドラマでは、木下藤吉郎(のちの豊臣秀吉)が「父の手柄を横取りした敵(かたき)」と語る人物として、城戸(きど)小左衛門が登場します。

 物語の中では、秀吉の因縁の相手として描かれていますが、この設定は史実にもとづくものではなく、ドラマ独自のフィクションです。藤吉郎と小一郎の父である弥右衛門が、戦場で討ち取った敵の首を城戸小左衛門に奪われ、その無念から命を落とした――という話を裏づける史料は、現在のところ確認されていません。

 しかし、城戸小左衛門という人物そのものは、架空というわけではなく、実在が確認できる人物です。織田信長の側近武士であり、太田牛一が書いた『信長公記』にも、その名が記されています。

左から藤吉郎(のちの豊臣秀吉、演:池松壮亮)、小一郎(のちの豊臣秀長、演:仲野太賀)、直(演:白石聖) (C)NHK左から藤吉郎(のちの豊臣秀吉、演:池松壮亮)、小一郎(のちの豊臣秀長、演:仲野太賀)、直(演:白石聖) (C)NHK