ディーラーアフターコロナではディーラーの役割が変わる可能性が(写真はイメ―ジです) Photo:PIXTA

自動車ディーラー営業再開も
路上や駐車場も車で溢れ、在庫の山に悲鳴

 5月9日、米国カリフォルニア州は1カ月以上続けていた外出自粛を一部解除し、非緊急ビジネス(生花店、書店、スポーツ用品店、自動車ディーラー)などの営業を再許可した。しかし自動車ディーラーはすでに在庫の山で悲鳴を上げ、再営業となってもすぐにクルマの売れ行きが伸びるとは考えられない状況だ。そもそも、ディーラーには新たにクルマを受け入れる場所がない。

 クルマを運ぶ自動車専用船にも困った問題が起きている。たとえば、アメリカ西海岸の貿易の玄関口、ロサンゼルス港沖には、日本や韓国から輸出されたクルマを積んだ専用船が荷卸ができず海上待機になっている。港湾側は営業時間を短縮するなど、海上輸送が変則的になっているからだ。

 しかも、運搬してきた車両を陸揚げしたとしても、クルマの受け入れ先がない。本来運び込まれるはずのディーラーは新車、ユーズドカーともに在庫が溢れ、公共の駐車場やスポーツアリーナの駐車場などを借りてしのいでいる。

 これにレンタカーなどがダブり、駐車場はいまや満杯。在宅ワーカーも多いため、路上もクルマであふれている、という状況が続いている。