新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で世界の商業活動が停滞する中、中国は米国の最大の貿易相手としての地位を取り戻し、米国農家にとって貴重な希望の光となりつつある。両国間の貿易額は4月には397億ドル(約4兆2600億円)となり、前月比43%近く増加。中国は米国の貿易相手国としてメキシコ、カナダを抜いて最大となった。この貿易額急増は、中国が米国からの農産物などの輸入急拡大を約束した貿易合意が1月に調印されたのを受けたものだ。ただ米中間の貿易額は過去最高となった2018年10月の614億ドルを大きく下回ったままだ。コロナによる経済的後遺症が残っているため、貿易合意にうたわれた野心的輸入目標を達成する力が中国にあるのかどうか疑問が生じている。それでも世界銀行の予測によれば、中国は今年プラス成長を記録する唯一の主要国になるとみられている。
米中貿易が急増、米国農家に希望の光
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