ドイツ在住日本人に聞いたコロナ禍での暮らしとは Photo:antoniodibacco/gettyimages

世界的なコロナ禍で、国外との行き来が以前より難しくなっている。海外で暮らす日本人たちは、どのように過ごし、どんなことを考えているのだろう。今回はドイツに暮らす女性にオンラインでインタビューした。(フリーライター 小川たまか)

コロナ禍で発覚!?外国人労働者の「奴隷」状態

 話を聞いたのは、ドイツでオーガニックに関する事業を立ち上げたレムケなつこさん。ドイツでの大学院進学を機に渡独し、現在は1児の母でもある。20代の頃に青年海外協力隊にいたこともあり、環境問題や社会問題に関心の深い彼女は、現在の状況をどう考えているのだろう。

――ドイツの現在の状況は?

 3月から始まったロックダウンが、5月に大幅に緩和しました。ただ、私が住む州で幼稚園が開いたのは6月に入ってから。州によって規制はバラバラです。先日、外務大臣が「今年の夏休みは今までの夏休みのようにはいかない」と警告を出していて、皆いつものようにエンジョイできるわけではないという理解はしていると思います。

――ドイツではメルケル首相の対応が評価されていたと思いますが、国の対応について良かったと思う点はありますか?

 3点あります。1つは、今まで表に出ていなかった問題が浮上したときに、うやむやにすることなく即時に対処したこと。たとえば、私が住むノルトライン・ヴェストファーレン州では、食肉処理場で東欧からの外国人労働者が劣悪な環境で働かされていたことが大きく報じられ、メスが入りました。

 蓋を開けてみたら「現代奴隷」のような状態だった。過密な宿泊施設で過ごしていた彼らからクラスターが発生したんです。これがきっかけで労働大臣が「弱者を搾取するようなビジネスモデルは容認されない」とコメントを出し、法整備が進みました。

――緊急事態のしわ寄せは弱者が被りやすいことがよくわかる例ですね。緊急時だからといって後回しにされることなく対処されたのは評価されますね。

 2つ目は、健康と経済というテーマに対して、国の対応が迅速で的確でした。これは周囲のドイツ人たちも同じ感想を漏らしていました。