認知症の人が、家事をして家族に迷惑をかけてしまうという事例は多く聞かれる。長年の家事の手順は手が覚えているのに、自分の直前の行動は覚えていない――。これは記憶の種類による性質の違いが、この問題を引き起こしている。祖母が認知症になり、母と二人で介護に取り組むマンガ家ニコ・ニコルソンと、認知症の心理学の専門家・佐藤眞一氏の著書『マンガ認知症』(ちくま新書)より抜粋して、認知症の人の心理と記憶の仕組みを解説する。

【マンガ】認知症の祖母、何度注意してもお米を大量に炊いてしまうのはなぜ?