人間は座っている「だけ」で疲れる。
肩コリ、腰痛、首コリ、猫背、むくみの原因は「座り仕事」だった!
「ただ座っているだけなのに、なぜ疲れてしまうのか」。
その答えはシンプルで明快。
「筋肉は動かさないと硬くなる。硬くなると、血流が悪くなり、コリが生まれる」。
硬くなった筋肉を徹底的にほぐし、コリをとる。それにはストレッチしかない。
『座り仕事の疲れがぜんぶとれるコリほぐしストレッチ』の著者、ストレッチトレーナーのなぁさんに「座り仕事」のしつこい疲れのとり方を聞いた。連載のバックナンバーはこちらから。(初出:2020年6月29日)
肩甲骨のつらい悩み、すぐ解決します!
「肩甲骨が張っている、つらい」という悩みを抱える人も多いでしょう。ストレッチで伸ばすべき筋肉は菱形筋(りょうけいきん)です。
菱形筋は、肩甲骨と背骨の間にある筋肉。僧帽筋と同じく、何かを引っ張るときに使う筋肉ですが、座り仕事ではあまり使わないため、硬くなりがち。柔らかい人はまずいません。次のイラストを見てください。
菱形筋が硬くなると、肩甲骨が左右に開くようになり、肩が前に出て、猫背になりやすくなります。
また、肩甲骨が硬く詰まった感じになるだけでなく、背中の血流が悪くなり、頭に血がめぐりにくくなります。血がめぐらなくなると、酸素も行き渡らなくなりますから、頭痛を起こしやすくなります。
偏頭痛の原因は大きく2つ。「頭に血がめぐりすぎること」、もしくは「頭に血がめぐらないこと」のどちらか。前者はほとんどおらず、大半は後者です。
菱形筋をほぐすことで、肩甲骨の張りが改善されるばかりでなく、偏頭痛の解消にもつながるのです。
ストレッチをご紹介します。次のイラストを見てください。
ステップ① 床にお尻をつけ、足を肩幅ほどに開く。足のつま先は上を向くように立てる
ステップ② 右手で、左足の甲の外側を軽く持つ。足のつま先は前に押し出しながら、右手は手前に引っ張る。反対側も同じように行う
以上です。このストレッチのポイントは「つま先をしっかり前に押し出す」です。肩甲骨の張り・疲れをしっかりとってください。