倒産は7年ぶりに1万社超え
全国で消滅する企業は6万社に
日本の失業率の定義では、仕事を休んでいる休業者は失業者に含まれない。だが4月以降、休業者はフレンドリーのような飲食業のほか、宿泊業や娯楽業などを中心に急増している。彼らは今後失業するリスクが高い失業予備軍だ。こうした「隠れ失業者」を考慮すると、実質的な失業率は欧米並みの「2桁に達する恐れがある」(木内氏)。コロナ禍が引き金となり、大失業時代が到来する。
鍵を握るのは今後の倒産動向だ。東京商工リサーチによると、全国の倒産件数は19年に11年ぶりに増加し8383件となった。足元では、6月の倒産件数が前年同月比6%増の780件と今年最多の水準に。負債総額は、大阪府の旅行会社の大型倒産もあり、48%増の1288億円に膨らんでいる。
東商リサーチの友田信男常務取締役は「9月から年末に向けて、倒産件数がさらに増えてくる恐れがある」と警鐘を鳴らす。
コロナ倒産を減らすため、政府は企業が返さなくてもよい給付金を複数用意した。手続きに手間がかかり企業の申請から給付までの時間差が問題となったが、8月には大体行き渡りそうな情勢である。
ただ3月以降、開店休業状態の企業ではさまざまな固定費が発生しており、給付金の多くは過去の支払いに充てられる可能性が高い。そして今後、営業活動を再開・本格化する際に仕入れなどで資金需要が膨らむが、その大半は本業で賄わなければならない。ところがコロナ下の新常態に対応できず、資金繰りに窮する企業が出てくる――。
このような問題が9月以降、顕在化してくる可能性があると友田氏はみている。東商リサーチの予想によると、全国の倒産件数は今年、7年ぶりに1万件を超える見通しである。こういった時期だからこそ、ダイヤモンド編集部は「大失業時代の倒産危険度ランキング」というコンセプトで、特集を敢行することにした。
なお、大失業時代につながる雇用の減少は、より厳密には倒産に休廃業・解散も加えた企業の消滅数で論じるべきだろう。東商リサーチは今年、全国で6万社以上が消えると予想する。休廃業・解散の調査を始めた2000年以降、この水準となるのは初めての事態だ。