韓国のサムスン電子はこれまでのところ、新型コロナウイルスの影響をうまく切り抜けている。だが、短期的な見通しは依然として世界の回復にかかっている。長期的には、技術面のリードと堅実なバランスシートを有する同社は引き続き躍進するだろう。サムスンが発表した4-6月期(第2四半期)決算は営業利益が前年同期比26%増と、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)にもかかわらず2四半期連続の増加を達成。ディスプレー部門に――おそらくアップル絡みの――単発の利益押し上げ要因が発生した。アップルは、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の高価格帯製品に使う有機EL(OLED)ディスプレーの購入量が契約を下回ったため、サムスンに一定額を支払わねばならなかった。クレディ・スイスはアップルの支払額を1兆1000億ウォン(約970億円)と推計している。