トヨタ,クルマ,車Photo:Roberto Machado Noa/gettyimages

自動車メーカー9社の連結決算
トヨタ、スズキ以外は最終赤字

 自動車メーカー上場9社の第1四半期(2020年4~6月)連結決算発表が8月6日までに出そろった。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で自動車各社は、この4~6月期、世界各地の工場が生産停止と営業活動休止に追い込まれ、生産・販売台数が急減したことで業績が大幅に悪化した。赤字に転落する企業も相次いだ。

 上場自動車メーカー9社は、乗用車7社(トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、スズキ、スバル、マツダ、三菱自動車)、商用車2社(日野自動車、いすゞ)。新型コロナウイルスの感染拡大は、ヒトやモノの移動を制限し、グローバルな供給網を基盤にする自動車産業の業績を直撃し、総じて厳しいものとしている。

 もちろん、コロナ禍による業績悪化は日本の自動車メーカーだけでない。欧米自動車大手の1~6月決算を見ても、独BMWと仏グループPSAを除く6社が最終赤字となっている。

 今回の自動車9社の第1四半期連結業績を見ると、トヨタとスズキを除く7社が最終損益で赤字に転落した。ただし、「4~6月がコロナの影響を最も大きく受けた底で、7月以降はコロナ第2波の懸念はあるが、徐々に回復に向かう」(中村知美スバル社長)との見方も多い。実際、スバルのほか、ホンダも今通期(20年度)の業績予想では、黒字確保の見通しとしている。