また、日本企業は巨額のドルを持っているので、ドル高になると巨額の為替差益が発生することになる。それも、さまざまな経路で景気を刺激するであろう。

 最後の手段としては、日銀が紙幣を印刷して国債を償還してしまう、ということも可能である。ハイパーインフレにならない程度に適度なインフレが発生すれば、買い急ぎによる景気への好影響も期待できよう。もっとも、これは危険な賭けであるから、文字通り最後の手段というべきだろうが。

万が一の場合にも大逆転が期待できる

 万が一、日本政府が破産するといううわさが広まって、国債の売りが殺到して国債価格が暴落するようなことになれば、国債の新規発行ができずに日本政府の資金繰りが破綻してしまう、という可能性も皆無ではない。

 もっとも、その場合でも最後の瞬間に大逆転が起きると筆者は考えている。シミュレーションを示した拙稿をご参照いただければ幸いである。

リスクシナリオとしては、イタリア等に要注目かも

 イタリアなどでは、新型コロナが深刻な被害をもたらしたようである。外出禁止等々が倒産をもたらし、それが金融危機につながるようなことがあれば、景気が極端に落ち込み、税収の減少と景気対策の必要性から、財政が大幅に悪化するかもしれない。

 そうなると、イタリア国債が暴落するかもしれない。イタリアは日本と異なりユーロ圏であるから、ギリシャと似たようなことが起こらないとは限らない。

 春には利回りが上昇していたイタリア国債も最近は落ち着いているようであるし、あくまでもリスクシナリオであるから過度な懸念は不要であるが、頭の片隅に入れておきたい。

 本稿は、以上である。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織等々とは関係がない。