トヨタトヨタは、自動車メーカーからモビリティ企業に“モデルチェンジ”できるか? Photo:Bloomberg /gettyimages

「ウーブン」の名のもとに
次世代のモビリティ社会を実現へ

 トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント。この長い社名は「TRI-AD」という略称で呼ばれる。トヨタの未来を開くAI・IT子会社として、デンソーやアイシン精機も出資して2018年に設立された。

「シリコンバレーのイノベーションと日本のクラフトマンシップの出会い」を謳うこのTRI-ADは、来年1月に組織再編し、持株会社「ウーブン・プラネット・ホールディングス」と、事業会社「ウーブン・コア」「ウーブン・アルファ」の新体制へ移行する予定だ。

 トヨタ自動車の総帥である豊田章男社長が今、最も力を注いでいる事業だ。

“豊田章男が私財を投じて導く未来”――、最近テレビCMでも話題となっている「トヨタイムズ」でも、トヨタ自動車社長として、このTRI-ADに賭ける「覚悟と決意」を披瀝している。

 注目されたのは、社名から「トヨタ」の名を外したことだ。

「ウーブン」を前面に押し出して、来年1月から新体制でパートナー企業との協業を加速し、自動運転技術開発を担う「ウーブン・コア」と、今年1月に発表したCASE・MaaSへの新技術を結集したウーブン・シティ事業を加速させる「ウーブン・アルファ」の2社が事業展開する。