世界の自動車市場はどうなるのか。新型コロナウイルス(COVID-19)による感染症世界的な感染拡大を受け、世界各国の研究機関や調査会社はさまざまな経済指標の予測を実施しているが、自動車も例外ではない。自動車産業は鉄鋼、非鉄金属、石油化学、電子部品、機械加工など産業の裾野が広く、各国または地域経済への影響が大きいためだ。最近発表された予測をいくつか紹介しよう。
2020年世界市場は確実に
年間6000万台を下回る
英国の調査会社・LMCオートモーティブが発表した昨年の世界自動車販売台数(車両重量3.5トン以下)は推定で9027万台、前年比4.8%減だった。
2017年まで8年間連続で過去最高を記録してきた世界需要は、2018年に中国が前年比マイナスになった影響で減少に転じた。そして2019年も中国市場の前年比8.2%減が響いた。4月時点での2020年予測は全世界で7020万台。前年比22%減、台数では約2000万台の減少だ。
3月時点での世界市場の推計は554万台、前年同月比38%減だった。内訳は米国が98万3000台で、同39%減、中国が132万7000台、同46%減、西ヨーロッパが88万4000台、同53%減、東ヨーロッパが32万4000台、同13%減など。日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会がまとめた1~3月の登録車と軽自動車の合計は154万3800(同12%減)だった。