栃木発、世界を目指す美酒を極める

1トン仕込みに特化したサーマルタンクが40本も並ぶ
1トン仕込みに特化したサーマルタンクが40本も並ぶ Photo by Yohko Yamamoto

 フレッシュ感があり、マスカットを思わせる爽やかな日本酒、それが小林酒造が醸す鳳凰美田だ。日本酒嫌いを次々と目覚めさせた鮮烈なデビューから30年近くがたつ。

 創業は1872年。5代目の小林正樹さんが蔵に入った頃から、売り上げは減少。廃業も考えたとき、妻となる麻由美さんと出会う。

 岩手県工業技術センターの研究員として活躍中の麻由美さんを見て「運命の人!」と直感したという正樹さん。「この人と結婚しないと蔵がつぶれると思いました(笑)」。前杜氏が辞めるタイミングで麻由美さんが入社し、醸造責任者に。

 新しく立ち上げたブランド名は鳳凰美田。美田とは小山市へ編入する前の地名、美田(みた)村に由来。1級河川の思川が流れ、地下水が潤沢、上質な米の産地としても名高い土地だ。