欧州中央銀行(ECB)は29日、12月に金融緩和を拡大する可能性があることを強く示唆した。新型コロナウイルス流行の第2波を抑えるため各国が新たな制限措置に乗り出す中、経済的ショックの緩和を目指す考えだ。ECBはこの日の政策声明で、ユーロ圏には明確なリスクがあると警告し、12月10日の次回政策理事会で「展開する事態に対応するため、必要に応じて政策手段を再調整」すると述べた。3月に発表した1兆3500億ユーロ(約165兆円)規模の債券買い入れ策「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」については、少なくとも2021年6月まで続ける意向を表明した。主要政策金利はマイナス0.5%に据え置いた。