データを鵜呑みにせず、自分の頭で考える

山下:売れ筋や在庫を把握するSKU(Stock Keeping Unit:受発注・在庫管理を行うときの、最小の管理単位)などのデータも参考にされているのですか?

原田:それほどでもありません。社内に、データばかりつくっている人間を見かけたら、「データなんかいらない」と言っています(笑)。データをつくったり、分析、解析したりする仕事は、社外の専門職にアウトソーシングしたほうがいい。

私は、「データに基づいた経営戦略」には、それほど期待していません。大切なのは、「自分の頭で考えること」です。

お客様に感動を与えられる商品を生み出すためには、「常に、自分の心で考える」ことです。論理的に、IQ的に考えるだけではなくて、情緒的に、EQ的な発想で考えることが大切です。

山下:こうしてお話をうかがっていると、原田さんは「徹底した現場主義」を貫いていらっしゃって、じつに驚きました。データを駆使していると思っていましたから。

現場は、なぜ「経営者の鏡」なのか?!

(次回に続く)