――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  新型コロナウイルスワクチンの登場は石油生産国に恵みとなる。だがワクチンへの期待は、石油輸出国機構(OPEC)とロシア主導の協力国で構成するOPECプラスにとって大きな頭痛の種となっている。一部の国は財政難に陥り、国内の混乱にも直面する中で限界に達しつつある。  OPECは11月30日に会合を開いた。計画していた日量200万バレルの増産を進めるか、数カ月先送りするか、もしくは小幅な増産にするかを決めるため、1日にはロシアを中心とする非加盟産油国との会合が予定されていた。市場は増産の先送りを織り込んでいた。