リーダーシップこそ
人生を楽しむ秘訣

 ただし、もちろん単に小心なだけではリーダーは務まりません。

 ここぞという局面では腹をすえた決断をしなければなりませんし、ときには周囲の反対を押し切る豪胆さも求められます。重要なのは、細やかな神経を束ねて図太い神経をつくること。そのためには、どうすればよいか? その秘訣を、私の経験をご紹介しながらまとめたのが本書です。

 とはいえ、本書はいわゆるノウハウ書ではありません。そもそも、座学でいくらノウハウを蓄積したところで、リーダーシップが身につくはずがありません。リーダーシップは実学。さまざまな経験をしながら、身体でつかみ取っていくほかないものなのです。

 だから、私が語りうるのは、ビジネスにおいて遭遇するさまざまな状況において、「これだけは守らなければならない」という原理原則のみ。読者の皆様には、それを参考にしながら、現実に遭遇する状況に全力で対処していただくほかありません。しかし、その過程で、必ずや、細かい神経を束ねて図太い神経をつくっていくことができると確信しています。

 私は、リーダーシップこそが、仕事と人生を楽しくすると考えています。みんなが共感する理想を掲げ、みんなで知恵を出し合って、ともに汗をかいて結果を出す。そのプロセスが楽しいですし、ゴールにたどり着いたときにはメンバーとの間に絆が生まれます。それは、かけがえのない経験です。

 もちろん、リーダーシップを発揮するためには、リスクを冒す勇気も必要です。しかし、たかだか1平方メートルのデスクにかじりついて、命じられた仕事をこなしているだけでは、人生つまらないではないですか。しょせんは仕事です。たとえ失敗したとしても、命まで取られるわけではありません。それに、ビジネスにおいて解決不可能な問題など絶対にありえないのです。

 だから、勇気を出して一歩踏み出してほしいと願っています。

 そこから、皆さんの豊かな人生が始まるのです。

 2017年9月 荒川詔四

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