ミンツバーグの視点は、思考に振れ幅を持たせる
――マネジャーに向けて書かれた本書ですが、青野さんはこの本をどのような方に薦めたいと思われますか。
青野 そうですね。いま日本の会社運営でちょっとモヤモヤしている人たち。できれば若い経営者に読んでほしいですね。私もそうでしたけれど、「会社経営はこうあるべき」みたいなことを、どこかステレオタイプで理解してしまっているところがあると思うんです。そういう人がこれを読むと、ハンマーで頭をガチーンと殴られたような気分になると思うんです。「えー!」って(笑)。いままで聞いてきたことと全然違う考え方を、ミンツバーグは示してくれる。ミンツバーグを読むことで得られる、この思考の振れ幅がすごく大事だと思います。
私も「世の中のこの流れで、本当にいいのか?」と思った時に、ミンツバーグの言葉に触れ、「なるほど、こういう見方もあるよな」と気づくことが多かった。新しい見方をずっと教えてもらってきた感じがしますね。